道しるべ
5/19 現状維持と現状打破
思い出話の様ですが、今までの人生で何がしかの影響を受けた人物は、もちろん両親から始まって色んな人が居ますが、指折りか数える中に入る一人は間違いなく「城野宏」氏でしょう。
・・・「中村天風、安岡正篤と並び称され近世の3大オピニオンリーダー」と言われた人物ですが、現在では少なくとも自分の回りではほとんど話題に登ることがありませんが、それが不思議なくらいに本来はもっと世間で認知されるべき貴重な人物だと思います。
「情勢判断学」の提唱者で、略歴としては当時の読売新聞によると、「東大法学部を卒業したあと兵役につき、中国の山西省を主な任地とし中国国民政府の政治顧問補佐官を務め、戦後も、山西省の残留日本軍部隊の副司令官として国府軍とともに、人民解放軍と戦った。中華人民共和国特別軍事法廷で、禁固18年の判決を受けたが、刑期半ばの39年、釈放され、帰国した。当時、「最後の戦犯」と呼ばれ、著書に「中国学原理」「謀略の人間学」などがある、1985(昭和60)年没」とあります。
http://www.jouhan.com/about/jouno.html
多くの教えを残されてますが、特に大いに役立つ考え方として「人間行動の戦略的区別は、現状維持か現状打破かの二つしか無い」という概念です、社業で言えば、「発展」か「倒産」しかないという事につながります。
人には色んな本音がありますが、その本音を大きく分ければ「現状維持」か「現状打破」の二つだとの視点で見れば、驚くほど物事の事態がよく見えて来ます。
例えば、簡単な例で言うと、「当人の戦略が本当に現状打破であるかどうかは、当人が他人の話を終いまで聞くかどうかですぐ分る」とし、「他人の話にすぐ割って入り、終いまで聞かず、自分の意見ばかりふりまわし、人に聞かせようとする人物は、確定的に現状維持の戦略を持っている」とは、正に的を射た見方です。
また「他人の意見、つまり自分ががこれまで持っているインプット以外の新しいインプットを取り入れ、新しいコンビネーションを創ってはじめて、新しい創造が生まれ、前進と変化が起こる」との見識に至っては、極めて道理だと頷かずにはおれませんね。
正直、少々耳の痛い話ではありますが、常に自分が実はどちらが本音なのかを「自問自答」をするにも、確かなモノ差しにもなります。
この話は「情勢判断学」に詳しいですが、「脳力(能力ではなく)開発」でも触れられていますので,以後も機会あれば記して行きたいと思います。
2012-05-19 08:35:46 | RSS