10/6 成長戦略
安倍政権下、日本経済の再生に向け、アベノミクスと称し、3つの政策を「3本の矢」として展開 、第1は大胆な金融政策、そして第2に機動的な財政出動、そして本命の第3の矢といわれる民間投資を喚起する「成長戦略」、といわれて早1年以上が過ぎようとしています。
内閣府の説明にはアベノミクスの「成長戦略」(日本再興戦略)として、
・これらの政策で長期デフレから脱却 → 今後10年間の平均で名目GDP成長率3%程度、
実質GDP成長率2%程度を実現
・1人当たり名目国民総所得(GNI) → 10年後に150万円以上アップ
・1人当たり名目国民総所得(GNI) → 10年後に150万円以上アップ
を目論んでいる様ですが、今のところ残念ながら我々の民間レベルでは、全く実感がありません。
特に消費税改定以降、買い控え現象で消費が落ち込んだまま、特に今夏の天候不順もあり消費低迷から脱却しきれていないばかりか、物価上昇に急激な円安も後押しして財布のひもが益々固くなってきているとの現状を日経MJでさえ1面に取り上げるくらいです。
悪い見方をすれば、物価だけが上昇し、今まで買えていたものが買えなくなる状況、つまりスタグフレーションに落ち入るのではないかとの懸念さえ囁かれています。
飽くまで政府の出来ることは枠組み作りだけですが、今回も経済産業省主導の成長戦略とのことで、肝心な労働市場や資本市場にメスを入れ流動化をはかる訳でなく、「経済特区」の選定や末節的な領域の規制緩和でお茶を濁しているくらいでは先が見えている様に思えてなりません。
経済成長力とは、労働人口×労働生産性と言えますので、当然ながら両方の項を増やす必要があります、特に労働人口が益々減って行こうとしている時代、ひとり一人の生産性を如何にあげるか、単に労働環境投資をするだけでなく、各個人の能力を如何に底上げしていくかが大切で、それこそが真の意味の「成長戦略」であり、正に今の時代に合う、経済に合う人を育てる仕組みを作り直すことだ、との論調には多いに賛意を覚えます。
正に「ひとり一人の個が育たなければ社会・経済の成長は無い!」のでしょう。
国単位の大きな話だけでなく、当社の様な巷の一企業としても、全くお同じことが言えると思います。
最近、自分の考えをまとめて文章化する機会を得、その中で以下の様な言葉でその一端を表してみました。
「私は「タツヤ」という会社は、どこまでも、そこで働く人のための器(箱)だと考えます。私の使命は、単にその企業という箱を守るのではなく、その中に居る人材を守り、また育てることにあり、それこそが「成長に通じる道」であると信じています。」
「ひとり一人の個が育たなければ、会社や業界の成長発展は無い!」と言い換えれましょう。
当社の「成長戦略」は、私も含めて働く社員さんとともにあると考えています。