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6/30 大西宏のマーケティングアイ

以前からメルマガを購入しているとの話を話題にしたことがありますが、数年来継続して購読しているものが何本かあります。
 
その中で、大西宏氏のマーケティングアイとうのがあり、常々とても参考にさせてもらっていますので、ここで紹介させて頂きます。
 
http://magazine.livedoor.com/magazine/16?utm_source=blogos&utm_medium=banner
 
マーケティング分野の専門の方で、自社独自のノウハウを持って経営されています。
 
氏のメルマガ・コンテンツの中でマーケィングを俯瞰的に解説されている件があり、備忘録的に紹介させて頂きます。
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需要が伸び、モノが不足していた時代、顧客がモノが欲しい時代は、作れば売れる時代 、営業は顧客が何を欲しいかを見つけ出すことではなく、モノが欲しい顧客を見つければ、注文を受けるだけでビジネスが成り立ちました。

その時代で競争に勝つビジネスとは、(・・・)振り返って見ると、極論すれば、当時は製造する能力、営業の体力勝負、商品を押しこみ、資金をいち早く回収する根性勝負だったように感じます。

やがてモノが不足していた時代が終わり、より良いモノやより良いサービスが求められる時代になりました。
顧客のニーズも多様化、個別化してきます。 ありふれた商品やサービスは、激しい競争にさらされるようになり、より安い価格が求められるようになりました。

そうなると、いくら同じものを製造していてもニーズにフィットするとは限らなくなります。
製品の多品種化が起こり、ありきたりな商品を受身で注文をとるというのでは付加価値がなくなり、売っても利益がでないという時代となってきました。

そのために、「提案型ビジネス」が求められるようになってきました。

顧客のニーズを推し測り、なんらかの提案によって差別化をはかるというビジネススタイルですが、そこには落し穴もありました。

ひとつは、顧客ニーズを推測するといっても、顧客との関係が薄ければ、顧客ニーズを知るには限界があるからです。顧客の懐深く入っていないと、なかなか的を射た提案をするのも難しく、ともすればトレンド情報を提供する程度になってしまったり、他社とどう違うかを訴えるしかありません。

そうなると、顧客ニーズとのすれ違いになってしまうリスクも高くなります。すれ違えば提案も空振りになります。

しかも顧客がなにが欲しいかをわかっていればそれを聞き出せばいいということになりますが、ニーズが多様化・個別化してきている上に、顧客は自らがなにを欲しているかを自覚しているとは限らないのです。顧客がなにが欲しいかを自覚しており、またライバルも含め、売り手もそれを把握していると、そこには激しい競争が起こってくるのも当然です。
 
さて、顧客ニーズとマッチングさせ、しかも顧客に価値を感じてもらうためには、どんなビジネススタイルが求められてくるのでしょうか。
 
顧客ニーズと、その解決方法について顧客が「知っている」か「知らない」かで考えればわかりやすくなります。顧客が自らのニーズをわかっていれば、あとはそのニーズを満たす解決方法を顧客が知っているか知らないかです。
 
1)顧客ニーズ知る   解決方法知る    過当競争
2)顧客ニーズ知る   解決方法知らない 「提案型ビジネス」  
3)顧客ニーズ知らない 解決方法知らない 「潜在ニーズ発掘型ビジネス」→ 顧客とともに解決する「コラボレーション型ビジネス」
 
*顧客が、自らのニーズを自覚し、しかも解決方法も知っている場合:
その解決方法を提供すれば良いのですが、このケースでは顧客は付加価値を感じません。今の時代ならそこには当然ライバルの商品やサービスも必ず存在します。差別化すると言っても、イタチごっこになってしまい、こちらはいわゆるレッドオーシャンに踏み込む典型的なコモディティ化の関係ゾーンともいえます。

*顧客がニーズを自覚していているものの、解決方法がわからない、売り手側だけが、その解決方法を持っていて提供できる場合:
これは付加価値の高いビジネスになってきます。典型的な「提案型ビジネス」「ソリューション型ビジネス」になってきます。

それは独自の技術や解決の仕組みを持っている、それでライバルに大きな優位性を持っているから実現できるビジネスです。明確な顧客ニーズがあれば、当然ライバルもそれを狙ってきます。そのニーズに焦点を合わせた参入も増えます。優位性を継続するためには何らかの参入障壁を持つことが重要になってきます。

しかし今日は顧客も自らのほんとうのニーズやその解決方法がわからないということが多くなってきました。

*顧客ニーズを顧客自身がよくわかっていない場合:
 
自覚していないほんとうのニーズがなにかに気づいてもらうための「提案」し、顧客がそれに共鳴、共感してくれれば付加価値の高いビジネスが可能になってきます。「潜在ニーズ発掘型」「課題発見型」のビジネスです。

顧客が気づいていない課題を顧客に変わって発見し、さらに顧客とともにニーズの解決方法を生み出す関係を築けば「コラボレーション型」のビジネスになってきます。
 
個別ニーズに応えるカスタマイズの仕組みと顧客とのコラボレーションの仕組みを提供できれば、顧客との関係の深さでライバルを凌ぐビジネスを提供出来ます。

消費財なら顧客も商品やサービスになんらかの工夫を行える余地を残し、ユーザーにとってオリジナル化できるようにする、あるいは産業財なら、共同開発にもちこみ、他社が入 り込めないようにするといったことが考えられます。
 
潜在ニーズと摺り合わせて、多様で個別のニーズを満たす新たな解決方法を提供することが継続的にできれば、付加価値が高く、良好な顧客関係を維持することが可能になってり、そうする事で顧客を囲い込んでしまうことも可能になってきます。