道しるべ
7/2 3Dプリンター
最近、急に目につく様になって来た(メディアで紹介される)物の1つが「3Dプリンター」です、私でもかれこれ10回以上は目や耳にして来た気がします。
そんな中、やはり玩具業界でも既に活用されているところもあって、メがハウスさんでは下記の様に既に本格的に使われている様です。
「3Dプリンタでコスト削減して設計品質も高める――「爆獣合神ジグルハゼル」の開発 (2/2)」
http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1306/18/news023_2.html
ただ、最近の3Dプリンターのニュース価値としては、何と言ってもその価格でしょう、最近は10万円程でもその機械が買える時代になったとの話は、今後の大きな変化を予感させます。
http://cubify.com/index.aspx
簡単に言えば、3D−Pはパソコンから出力して立体物がつくれるという機能ですが、簡単に少数の立体物を手軽(且つ低コスト)に作れるというメリットと、「試作品」を簡単につくれるということでしょう。
それを受けて、我々の小物玩具業界で想定出来る変化とその評価としては、
*メリット :手軽に商品開発が出来るようになり、小資本でもオリジナル商品を開発出来る
*デメリット:サンプルさえあれば今まで以上に簡単に早く模倣品を作ることも出来き、類似商品が過剰に出回る傾向になり、オリジナル商品の先行利益が取りにくい。
結局、どちらの要素が強いのかは今のところ定かではありませんが、少なくとも言えるのは、一方のムーブメントである新しい製品を創りだすにも、まずそのアイデアをどう生み出すのかが先決ですので、その仕組みを作ることが重要だと言う事でしょう。
ここで、示唆に富んだコメントを掲載しておきます、マーケティングの専門家の方の見識です(大西宏のマーケティングエッセンスより)
「つまり開発工程が変わってくるということです。・・・・・誰もが、簡単なものであれば「試作品」をつくれるようになります。つまり業種を超えて、開発に参加できるようになってくるのです。
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ユーザーがどんどん開発領域に入ってくる流れをつくりだすだろうという考え方で「イノベ-ションの民主化」の問題です。
この変化が大きい、開発工程に異分野のデザイナーが簡単に入り込めるようになり、またユーザーがアイデアを試作品で持ち込むことができるようになるということです。
しかも低予算で試作品が作れるという時代になってくると、本当にアイデア勝負になってきます。作り手よりもユーザーの方が知識があるという世界は少なくなく、そういった分野からユーザーがイノベーションをカタチにしてきて、メーカーに売るという時代にもなってきそうです。
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それに、消費者が買った家具を自ら組み立てたり、ガソリンスタンドで自ら給油するのがあたりまえになった様に、ビジネスの一部の工程に消費者が参加し、売り手と買いの境界線が変化してきています」
低価格3Dプリンタの存在をどう捉えるかは、各社それぞれでしょうが、当社の立場としては、その可能性を見て行きたいと思います、商品開発の仕事のやり方が大きく変わって行くかも知れません、もしその時が来た時には、少なくとも真っ先にその先頭を走っていたいと考えています。
2013-07-02 16:05:13 | RSS