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道しるべ

6/4 書籍「ずっと安月給の人の思考法」

なんとも刺激の強いタイトルですが、正面切って「給料」の視点からあるべき働き方について考察した内容で、著者は、学生時代から難しいことを易しく説明することに定評があり、現在は経済入門書作家として活躍されているとかで、けっこう分り易く、経営者の立場の私から見ても大筋間違いの無い常識的な見識で記されたた良書だと思いますので、ここで取り上げてみました。
 
内容の目次として、、
●第1章 なぜ、成果を出しても給料は上がらないのか
●第2章 給料の「高い会社」と「低い会社」に分かれるワケ
●第3章 なぜかお金が増えない「安月給」の思考法
 
と続き、その結果、どうあるべきかに付いて言及したのが、
●第4章 給料を上げるための13の質問、、との中で語られて行きます。
 
第1~3章に関しては、善し悪しは別にして、日本の雇用システムの話や日本人のモノやサービスへの価値観の話、果ては資本主義の原則から紐解き、そのメカニズムを中心に現実の今の世の中がどうなっているのかについて語られ、まず私達の住む世界がどんなところなのかを丁寧に説き起こしてくれます。
 
ここの点で、実はけっこう勘違いしている人も有るように思います、かく言う私も、一部には新しい認識が得られた所もありました。
どんなに勝れた頭脳を持ってしても、入力が間違っていれば、当然答えも違って来ます、コンピューターへのインプットミスが、アウトプットの間違いに繋がる様にです。
 
そういう意味でも、是非に復習も兼ねて抑えておきたいところです。
 
そして白眉の佳境にあたる第4章では、13の質問として、、
 質問1 成長し続けているか?
 質問2 「自主レン」をしているか?
 質問3 日々の行動目標を設定しているか?
 質問4 カネを稼ぐ「外向きの仕事」をしているか?
 質問5 社内で目の前の仕事に集中しているか?
 質問6 社外で将来のことを考えているか?
 質問7 「ワーク」と「ライフ」をバランスさせていいのか?
 
を上げて、現在の自分との違いを否が応でも意識出来る様になっていますが、特に私が注目したポイントは、「仕事とは拡大再生産だ」との件です。
 
金融の世界では、複利計算といいます、簡単に言えば、稼いだ利益を使わずにビジネスに投資すれば、元手がどんどん増えて行き、元手が増えれば稼げる利益も加速度的に増えて行くことです。
 
著者は、ここで企業で働く労働者にも同じ原理が働くと言います、どういうことか、要は「仕事の報酬は仕事」との考え方に組する事です、仕事の評価を敢えて高い報酬で受け取らず、その代わりに会社からチャンスを貰う、そして次のより大きな仕事への再投資とする、、、という意味です。
 
とても深いと思います、経営する立場にいると、社員さんに思い切って権限委譲して思い存分活躍してほしいと思いますが、かといって高度で責任の重い仕事を任せることは会社のリスクを考えると中々出来る事ではありません、一方では、同じ時間を使っても貴重な経験やノウハウを積めるのはそういう仕事なはずです。
 
段階を追って、大きな仕事を手掛けて行ってこそ初めて、希少性のある付加価値の高い人材になるのだろうと思います。
 
世に「キャリアアップ」という言葉がありますが、正にそういう道を歩む事こそが、結果的には、夫々が自らを守るための姿勢としての最短距離だと考えます、「攻撃は最大の防御なり」今も朽ちる事の無い教訓です。
 
この本には即効薬的な効果ありませんが、後から身体の芯までゆっくりと効いてくる様な漢方薬的な内容がある様に思います、機会あれば是非回りの人にも一読勧めたいものです。
2013-06-05 05:19:36 | RSS