道しるべ
8/20 転換カルテル
先週末に、我が大阪小物問屋組合の総会が開催されました。
年に一度の総会に暫くぶりに拝見する方々もあり、ご年齢なりにそれぞれお元気にされているお顔を見るにつけ、安堵しつつ多くの方々が集まられることに心強く感じます。
今回の総会ではお世話役としてご挨拶させ頂きましたが、その中で、最近の時事ニュースで取り上げられた「転換カルテル」の話をご紹介しました。
私も知らなかったのですが、「消費増税法の成立を受け、住宅や自動車、小売りなどの各業界からは経営への影響を懸念する声が上がり、立場の弱い下請けの中小企業も、製品価格に増税分を転嫁できるか危機感を強めている」とのことで、「政府は、税率引き上げ時に中小企業が増税分を価格に転嫁できるよう、同業者と共同で取り決めを行う「転嫁カルテル」を認める方針」との事の様です。
ここでの要点は、立場が弱くても結束することで価格転嫁を少しでもやりやすくするという事ですが、注釈として「業界団体などが対象で、団体に所属していない多くの中小零細企業に役立つかは疑問」とあるのが見逃せない点です。
我々の様な小物玩具流通業者は、いわゆる親会社に対する下請け的な立場にはありませんが、何か政府が施策を行う時に対象になるのは、必ず所轄行政・官庁に認可された団体(例えば中小企業協同組合など)が対象になることです。
逆に言えば、行政当局に認知されていない会社や個人店は、政府から見れば「存在しない」に等しく、存在しないものに各種施策が及ぶことが無いのは自明の事であり、こういう事からしても商売する以上は何らかの業界団体(協同組合)がまずは必要であり、かつそれに加入していることが必要不可欠なことが分ります。
そこで思わず頭に浮かんだのは、「保険」の考え方です、それは平穏無事なときは保険はただの費用ですが、何かあった時に初めてその効能が見える様に、日頃は協同組合に入っている効能は見えにくいのは確かですが、やはり商売をしている以上、その協同組織を維持する必要性は「保険的」な意味もあり、是非にも必要だという事です。
今更ですが、こういうニュースを見るにつけ痛感させられます。
2012-08-20 07:18:33 | RSS